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「自分は発達障害(ASD・ADHDなど)だけど、障害年金をもらえるのだろうか?」「仕事や日常生活に支障が出ているが、どう手続きすればいいかわからない」と悩んでいる方は少なくありません。
結論から申し上げますと、発達障害は障害年金の支給対象です。
しかし、発達障害は目に見えにくい障害であるため、申請のポイントを正しく理解していないと、本来受給できるはずのケースでも不支給になってしまうことがあります。
本記事では、発達障害で障害年金を受給するための条件や等級、申請時の重要ポイントを詳しく解説します。
1. 障害年金の対象となる発達障害
障害年金の対象となる発達障害には、主に以下のようなものが含まれます。
- 自閉スペクトラム症(ASD): アスペルガー症候群、広汎性発達障害など
- 注意欠如・多動症(ADHD)
- 学習障害(LD)
また、発達障害に「うつ病」や「適応障害」などの精神疾患を併発している場合も、併合(加重)認定の取扱いは行わず、諸症状を総合的に判断して認定することとされています。
2. 障害年金を受給するための「3つの要件」
発達障害で受給するためには、以下の3つの基本要件を満たす必要があります。
- 初診日要件: 発達障害に関連する症状で、初めて医師の診察を受けた日(初診日)を特定できること。
- 保険料納付要件: 初診日の前日において、一定以上の年金保険料を納めていること(※20歳前の初診の場合は不要)。
- 障害状態要件: 障害認定日において、法令で定められた障害の状態(1〜3級)にあること。
3. 発達障害の認定基準(等級の目安)
発達障害の審査では、「社会性」「コミュニケーション能力」「想像力」などに起因する日常生活や就労への支障度合が重視されます。
| 等級 | 状態の目安 |
| 1級 | 社会性やコミュニケーション能力が欠如しており、 かつ、著しく不適応な行動がみられるため、 日常生活への適応が困難で常時援助を必要とするもの |
| 2級 | 社会性やコミュニケーション能力が乏しく、 かつ、不適応な行動がみられるため、 日常生活への適応にあたって援助が必要なもの |
| 3級 | 社会性やコミュニケーション能力が不十分で、 かつ、社会行動に問題がみられるため、 労働が著しい制限を受けるもの (※障害厚生年金のみ) |
4. 発達障害特有の「申請の重要ポイント」
発達障害の申請において、特に注意すべき3つのポイントを挙げます。
① 「初診日」の特定
発達障害の場合、大人になってから診断を受けるケースが多いですが、中には子どもの頃に心療内科や療育センターを受診している場合があります。
- 20歳より前に初診日がある場合は「20歳前障害」となり、保険料納付要件が問われません。
- 初診日の証明(受診状況等証明書)が取れるかどうかが、最初の大きな壁となります。
② 診断書に「実態」を反映させる
医師は診察室での短い時間しか本人の様子を見ることができません。「診察室ではハキハキ話せるけれど、家や職場ではパニックになる」といった、診察室では見えない日常生活の困難さを、医師に正確に伝える資料(メモなど)を用意することが重要です。
③ 「病歴・就労状況等申立書」の作成
自分で作成するこの書類は、診断書と並んで非常に重要です。
- 幼少期から現在までの困りごと(対人関係のトラブル、不登校、職場の転々など)を具体的に記載します。
- 診断書の内容と矛盾がないよう、整合性を保つ必要があります。
5. 「働いていると受給できない」は誤解
「働いているから障害年金は無理だ」と諦めている方がいますが、そうとは限りません。
- 障害者雇用で配慮を受けて働いている
- 就労継続支援(A型・B型)を利用している
- 一般雇用でも、周囲の多大なサポート(配慮)があることで何とか働けている
このような場合、就労していても「2級」や「3級」に認定される可能性があります。大切なのは「何とか働けている理由(配慮の内容)」をしっかり訴えることです。
まとめ
発達障害による生きづらさは、周囲に理解されにくく、本人も「自分の努力不足だ」と責めてしまいがちです。しかし、障害年金は生活を支え、自立への一歩を踏み出すための正当な権利です。
申請手続きは非常に複雑で、準備する書類も多岐にわたります。もし「自分一人では難しい」と感じたら、障害年金に特化した社会保険労務士などの専門家に相談することも検討してみてください。
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